もう一度観たいあの映画 VOL.51 『RUN/ラン』
監督:アニーシュ・チャガンティ
【STORY】
ある郊外の一軒家で暮らすクロエは、生まれつき慢性の病気を患い、車椅子生活を余儀なくされている。しかし常に前向きで好奇心旺盛な彼女は、地元の大学への進学を望み、自立しようとしていた。そんなある日、クロエは自分の体調や食事を管理し、進学の夢も後押ししてくれている母親ダイアンに不信感をを抱き始める。ダイアンが新しい薬と称して差し出す緑色のカプセル。クロエの懸命な調査により、それは決して人間が服用してはならない薬だったのだ。なぜ最愛の娘に嘘をつき、危険な薬を飲ませるのか。そこには恐ろしい真実が隠されていた。ついにクロエは母親の隔離から逃げようとするが、その行く手には想像を絶する試練と新たな衝撃の真実が待ち受けていた……。
【REVIEW】
自分ではどうにもできない環境で、恐怖とスリリングな展開が続く、いわゆるシチュエーションスリラーです。「ソウ」シリーズ、「キューブ」などがその代表作ですね。
本作のシチュエーションは、車椅子。さらに主人公の娘クロエは、不整脈、喘息、糖尿病などの持病を患っています。母親ダイアンの手を借りないと生活できないんです。人里離れた一軒家なので、車がないと家からも出られないんです!そんな状況で、一人しかいない母親が不穏な行動をとりだしたら…。
監督はアニーシュ・チャガンティ。前作は『search/サーチ』、父親がインスタグラム、フェイスブック、Twitterを駆使して、行方不明になった娘を探す、パソコンの画面上で物語が展開する画期的な映画でした。前作はインターネットを多用した映画でしたが、本作のクロエはスマホを持たされていない、家にあるパソコンも故障でインターネットにつながらない、電話も母親が近くにいてかけられない…母親から手渡されたなんだか怪しい薬も調べられないんです。困ったクロエはこの怪しい薬を調べるために母親を映画に誘います。そして母親が映画を観ている隙に薬局へ…。その薬の正体は?なんで母親はこんな薬を私に飲ませるの?なぞは深まるばかり…、そうこうしているうちに、クロエは自分の身体の一部がピクリと動くことにも気づきます。「WHY?…」ネタバレになるので内容はここまで。6/18(金)から全国ロードショー
アニーシュ・チャガンティの監督第1作目
◇『search/サーチ』
強盗から逃げたものの、緊急避難室=パニック・ルームに閉じ込められ…これもシチュエーション・スリラーですね。
◇『パニック・ルーム』
キャシー・ベイツ演じるミザリーと母親ダイアンの心理がちょっと似ている気が…。
◇『ミザリー』
これまた、ジョディ・フォスター主演のシチュエーション・スリラー。飛行中の旅客機の中で6歳の娘が行方不明に…
◇『フライトプラン』
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◇『もう一度観たいあの映画』
もう一度観たいあの映画 VOL.51 『RUN/ラン』
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